「All Things Must Pass」とスライド・ギター


名盤として有名すぎなジョージ・ハリスンの「オール・シングス・マスト・パス」。とはいってもアナログで3枚組の超重量級アルバムのため、聴くときも気合を入れないといけません。

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ジョージ遂に鬱憤を晴らす

ビートルズというグループの中でジョンとポールは偉大すぎでした。そんなグループに所属するという不幸(私は幸運だと思いますが)により、ジョージは曲作りを始めるようになっても多くてアルバム1枚に2曲が収録される形にとどまります。A面とB面に1曲ずつ。

そんなわけでジョージは曲を作れど作れど発表する機会がありませんでした。ジョンは「Revolution No.9」みたいな曲ですら入れられるのに!幸か不幸かビートルズは解散。遂に遠慮なくソロアルバムを発表する機会を得、溜まりに溜まった自作曲を放出します。

結果、シングル「My Sweet Lord」は大ヒット(全米1位)。アルバムも名曲揃いでビルボードで7週連続1位を記録する大ヒットとなります。解散後の各ビートルのソロアルバムの中でも一際目立つ存在となっています。

でも、これはドミノスのアルバムだ!

いや言い過ぎなのは分かっていますが、このアルバムの多くの曲の演奏にこのあと名盤「Layla」を録音するDerek and the Dominosのメンバー(エリック・クラプトン、カール・レイドル、ボビー・ウィットロック、ジム・ゴードン)が参加しています。演者的にはドミノスのアルバムだと思います。特に3枚目のApple Jam(そんな聴かないけどね)。

このアルバムでは隠遁前のクラプトンのギターがいかにも「クラプトン(C)」っていう感じで演奏されており、キレッキレであります。ジョージのビートルズ曲にてポールがキレッキレのベースやギターを披露したのと同様、ジョージは圧倒されています。。

そんなわけで、こいつは「ジョージ・ハリスンプロデュースのドミノスの演奏とジョージの歌」をフィル・スペクターがプロデュースしたものなのです(ややこしい)。

スライド・ギター登場

しかし、ジョージが貯めに貯めた自作曲とともにこのアルバムで解禁したのが「スライド・ギター」です(サムシングとかでも使ってるのかな?)。この独特な音色で演奏者としてもジョージは確固たる地位を築きます。スライド・ギターはこのアルバムで大きな存在感を示しています。なんといっても、このアルバム1曲目「I’d Have You Anytime」の最初の音からいきなりスライド・ギターです。でもこれ、クラプトンが弾いています(笑)。ジョージにしてはうまいスライドだな、と最近まで誤解してました。。

ジョージという意味では「My Sweet Lord」からです。上手すぎず、いい味出してます。ビートルズ時代からそうなんですけど、ギター上手くはないんですよね(特に初期)。でもね、それがジョージというギタリストなわけでして、そこのを武器にする、ある意味ズルいギタリストなのです。

そして、このアルバムで本格登場するのがヘタウマの究極であるスライドですよ(無茶苦茶ですが、同感していただける方いると思います)。センスの有る作曲家でギター上手くないけどスライドいい味の人って多いですよね。クラプトンとかはもうその金属棒いらねぇじゃんって思うのですが、本業が作曲家の方々は弦を指で一本一本抑えるより、あの金属棒でウィーンって大体で音を出すほうがセンスが出て美しくなるんじゃないでしょうか。

ギター上手い本格ギタリストのスライド・ギターにはこの独特の味を感じることが少なくなってきます。。なんなんでしょうこの感覚は。。

ジョージのスライドで一番の名演はビートルズ・アンソロジーの「Free As A Bird」かマテリアルワールドの「Give Me Love」あたりだと思っています。しかし、それにしてもテクニックではないんです。。でも美しい。。そこにつながっていく最初の一歩がこのアルバムではないかと。

一応、曲目リスト

CDでは2枚組ですが、オリジナルLPでは3枚組です。

Disc1

  1. I’d Have You Anytime
  2. My Sweet Lord
  3. Wah-Wah
  4. Isn’t It a Pity (Version One)
  5. What is Life
  6. If Not for You
  7. Behind That Locked Door
  8. Let It Down
  9. Run of The Mil

Disc2

  1. Beware of Darkness
  2. Apple Scruffs
  3. Ballad of Sir Frankie Crisp (Let It Roll)
  4. Awaiting on You All
  5. All Things Must Pass
  6. I Dig Love
  7. Art of Dying
  8. Isn’t It a Pity (Version Two)
  9. Hear Me Lord

Disc3(Apple Jam)

  1. Out of The Blue
  2. It’s Johnny’s Birthday (Based upon “Congraturations” by Martin & Coulter)
  3. Plug Me in
  4. I Remember Jeep
  5. Thanks for the Pepperoni1.

長いアルバムだ。。

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